乾式遮音二重床工業会 Q&A

「デルタ エルエル ツー 2等級、デルタ エルエイチ ツー 2等級」と呼びます。
2007年に「試験規格*」が変わり、それにともない表記方法も変わりました。新しい表記は「床衝撃音低減性能*」を等級で表わします。等級の数字が大きいほど床材の遮音性能が良くなります。

「試験規格*」:従来の試験規格が廃止となり、2007年に新たにJIS A 1440-1,-2が制定されました。乾式遮音二重床においては、従来の残響音での試験が廃止されました。

「床衝撃音低減性能*」:2007年に新たに制定されたJIS A 1440-1,-2にもとづいた試験によって得られる床衝撃音レベル低減量のことで、床材の部材単体性能を表わす方法です。遮音性能の表記は、ΔLL等級、ΔLH等級を用いて表します。

床材の種類を区別しています。乾式遮音二重床(Ⅱ)と表記します。また、直貼り防音フローリングは、(Ⅰ)と表記し、それぞれ試験方法も異なります。
試験規格と表記方法が変わり、公的試験機関もこれまでの「推定L等級*」の表記を2008年3月をもって廃止しています。

現在の試験報告書にはΔL等級が記載されています。

実現場で測定される床材を含めた空間性能を評価するLL、LHは残ります。

「推定L等級*」:従来の推定L等級は、公的試験機関の残響室で実験した結果から推定されており、実現場での施工条件が再現されていないこと、L値で表示していた為、実現場における「空間性能」と同じものと誤解される等の課題がありました。

乾式遮音二重床メーカーのカタログに記載されている床衝撃音遮断性能の値は、特定の実験室で決められた試験方法によって測定された値です。よって、実際の集合住宅で確保できる性能ではありません。
乾式遮音二重床はクッションゴムが付いた支持脚で床面を支えています。そのため、床を歩いた場合にはクッションゴムが沈み、柔らかく感じることがあります。

床上に衝撃が加わった場合には、その衝撃で発生した振動が壁際まで伝わり、家具が揺れることがあります。これは施工不良等の問題ではなく、乾式遮音二重床の特徴です。このクッションゴムの効果により床上で発生した振動を減衰させ、下階へ伝播する振動を減らしています。

また、この適度な弾力性により、人体(膝・腰)にかかる負担を減らし、健康維持にも有効な床となっています。 施工不良(支持脚の取付け忘れ、支持脚の浮きなど)により、床が沈む場合には、その部分のみが他と比べて極端に沈むなどの現象が生じます。